第十六番 |
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浄土宗 本尊 地蔵菩薩 (目疾地蔵) |
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『仲源寺略縁起』によれば、平安の昔、仏師の定朝が「末代衆生済度」の為、自ら護持していた聖徳太子作の地蔵菩薩を胎内に込め、38ヶ月を経て丈六の地蔵菩薩を造りあげました。 その丈六の地蔵菩薩を本尊として祀ったのが、仲源寺の開基となります。 この地蔵菩薩は「雨止み地蔵」「泣き地蔵」「眼疾地蔵」と呼ばれ、広く信仰されています。
本堂前には「洛陽三十三所観音霊場」第十六番の千手観音座像をお祀りしています。 像高は248センチメートル、平安後期の春日仏師の作といわれ、国の重要文化財であります。 観音菩薩は多くの変化身を持ちますが、千手観音の腕はすべての変化身の持物を握っています。 この為、他のすべての変化身の霊力、霊験を具えている観音の総体であるという説もあり、千手観音の信仰は平安後期から盛んでありました。
例えば、白河法皇が祇園女御のもとに通った時の話があります。 法皇は女御と喧嘩をしましたが、千手観音の法要の一つである「千手愛敬法」を奉修したところ、両者は元の鞘に納まったといいます。 夫婦や恋人で仲違いになった時、この千手観音にお願いすれば、男女の仲を取り持ってもらえるといわれています。
出所:『洛陽三十三所観音巡礼』
賑やかな四条通に面した祇園地区にあり、いつも参拝の人が絶えません。 |
≪本堂≫
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更新日:2015/11/29