第二十三番 |
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東寺真言宗 総本山 本尊 薬師如来 |
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東寺は、平安遷都の翌年延暦15年(796)に都の正面玄関である羅城門の東に創建された官寺で、正式には教王護国寺といいます。 後に嵯峨天皇から弘法大師に下賜され、真言宗開宗の根本道場となりました。 多数の国宝・重文を有しており、特に五重塔[国宝]は国内最大の古塔で、また御影堂[国宝]の弘法大師像[国宝]は木造としては最古のお大師様尊像です。 更に講堂[重文]の立体曼陀羅は国宝指定の十五尊が平安初期の作です。 毎月21日の御供養は「弘法さん」と親しまれ、境内には千軒以上の露店が並び、多くの参拝客で賑わいます。 食堂(じきどう)は、元来僧侶が集まり食事(じきじ)修行を行ったお堂で、食堂(しょくどう)の語源となりました。 東寺食堂は承和10年(843)迄に創建され、醍醐寺の開祖理源大師聖宝が彫られた千手観音を御本尊としてお祀りし、南北朝期には足利尊氏が居住しました。 昭和5年に火災に遭い、国宝指定を受けていた千手観音は像は大破しましたが、昭和8年再建され、十一面観音菩薩が御本尊として祀られ今日に至っております。 現在、千手観音像は修復されて宝物館に遷され、重文指定を受け、春・秋に特別公開されております。
出所:『洛陽三十三所観音巡礼』
更新日:2015/11/29