第二十九番
ちく りん さん ふく しょう じ
竹林山 福勝寺
真言宗善通寺派
本尊 薬師如来
札所本尊聖観音菩薩
御詠歌みやびのか ふるかんのんの さくらでら
 みちびきたまえ きよきこころに
住 所
電 話
URL
備 考通称:ひょうたん寺、桜寺


 当寺は真言宗の宗祖・弘法大師によって、河内国古市郡中村[現在の大阪府羽曳野市]に創建されましたが衰退したと伝えられています。 その後、覚済僧正[別名山本僧正、第八十世東寺長者、第四十五世醍醐寺座主]によって正嘉年間(1257〜59)京都[油小路五条坊門]に再建されました。

 以後、三度の移転を経て現在の地[出水通り千本西入る]に移りました。

 当寺には、弘法大師が唐の国で師として仕えた三蔵国師青龍寺恵果和上より伝授され当寺創建とともに伝えられた如意宝珠と歓喜天の秘法を、大寒より7日間行いご祈祷された瓢箪を節分会<2月3日>に授与しています。 この瓢箪は朝廷の厚い庇護を受け、明治時代以前には、朝廷と幕府の為だけにご祈祷していました。

 当寺は、前述の如く歴代天皇から厚い帰依を受けており、ことに後陽成天皇と後西天皇は勅願寺にされています。 当寺の聖観音菩薩は後西天皇の勅願を受け、その願いが成就されたのち「観世音菩薩」の名号とともに紫宸殿の左近の桜の分木を下賜され、以来当寺のことを「桜寺」と呼び慣わす様になりました。

出所:『洛陽三十三所観音巡礼』

更新日:2015/11/29