西大路七福社 |
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祭神 |
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若一神社のあるこの地は、平清盛公が六波羅(ろくはら)在住の頃、水源が豊かで風光明媚な場所でした。 気に入った清盛公はこの地に別邸を建て、西八条殿(にしはちじょうでん)と称しました。
仁安元年(一一六六)に紀州熊野に詣でた清盛公に、「昔、威光上人が人々の救済のために勧請した熊野権現のご分霊若一王子(にゃくいちおうじ)のご神体が西八条の土中に埋まっているので、掘り出して祀れ。」とのお告げがありました。 帰京の後、邸内を探した清盛公は、お告げの通り若一王子神社のご神体を発見しました。
社殿を造って西八条殿の鎮守とし開運出世を祈った公は、早くも翌年、太政大臣に任ぜられました。 昇進を感謝して清盛公自らが植えたのが、現在も西大路通沿いにそびえる大楠です。 その後も、清盛公の勢威は益々伸びたことから、現在も開運出世のご利益のある神様として尊崇を集めています。
境内にある末社の寿命社は、天正年間(一五七三〜一五九二)に播磨の高砂神社から勧請し、能「高砂」で知られる高砂尉と姥をご祭神として、夫婦円満・子孫繁栄・延命長寿にご利益があります。 他にも、市杵島姫命をご祭神とし芸能・音楽・福運にご利益がある弁財天社、松尾大神を勧請した松尾社、稲荷大神を勧請した稲荷社、当神社の神職及び総代等を祀る祖霊社があります。
出所:『三十五年の歴史を積み重ねて− 西大路七福社ご利益めぐり』
鳥居の脇に「平清盛公西八条殿跡」の石碑があります。 |
≪御神水≫
蛇口から出ますが、ちゃんとした地下水です。 水は持ち帰り自由で、ペットボトルで持ち帰る人が多いようです。 |
≪平清盛公 御手植楠≫
若一神社で忘れてはならないのが、神社前の歩道にあるこの大楠。 平清盛公のお手植えとされる御神木で、根元に楠社(くすやしろ)が鎮座しています。 昭和初期、西大路通を拡幅して市電を走らせる工事の際に、この木を切ると平清盛の崇りがあると恐れられ、やむなく計画を変更して西大路通を蛇行させたということです。 恐るべし。平清盛。 |
更新日:2017/02/11