京都文殊
第四番
よう ふく じ
告験山 養福寺
浄土宗西山禅林寺派
本尊 阿弥陀如来
実践徳目布施波羅蜜
住 所
電 話
URL
備 考通称:あかもん

 八瀬遊園の北、坂道を登ると通称「あかもん」さんの養福寺があります。 昭和49年洛中から移転した寺で、阿弥陀如来を本尊とし極彩色の文殊菩薩をお祀りしています。 身の丈は50センチほどです。

 寺は慶長12年(1607)三条大橋の東に創建され、明和2年(1725)には有栖川宮家の祈願所となりました。 告験山という山号は職仁親王から賜ったものです。 天明の大火(1788)では洛中の民家を多く焼失しましたが、この寺は無事でした。 これは、寺に池大雅の書いた「火の用心」の額があり、不思議にも火はこの額で止まり、火災をまぬがれたといい伝えられており、今も大切に保存しています。

 昭和40年代になると、三条京阪の周囲は都市計画によって整備され、寺も現在地へ移転をよぎなくされたものです。 朱ぬりの山門、比叡山を望む本堂。 境内には昭和57年に供養塔(納経堂)も完成しました。 「正覚」の命名者は故清水寺大西良慶管長、扁額は松本大圓現名誉管長[1]が揮ごうしました。 堂内の天井画は樋口富麻呂画伯(院展)の遺作です。 これは法然上人ご生誕八百五十年を記念して落慶したものです。

出所:『京の福神めぐり』

≪「京都文殊霊場」札≫
≪あかもん≫
≪本堂≫

[1]昭和63年(1988)に清水寺貫主を退いて名誉管長となられ、平成24年(2012)に逝去されています。

更新日:2021/12/16