京都文殊 第六番 |
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浄土宗 派 本尊 阿弥陀如来 |
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嵯峨御所大覚寺から1キロほど、京の「かけこみ寺」直指庵は竹林の中にあります。 参拝者は若い女性が多く、恋に破れた女性たちが訪れて住職に悩みを聞いてもらったり、過去を「思い出草」のノートに綴り、心の清算と新しいスタートをしようというものです。 参道の木々の枝には、そうした彼女たちが残していったお守りが吊るされています。
ここは、正保3年(1646)に隠元禅師の高弟、独照性円が結んだ庵に始まります。 幕末のころ、近衛家の老女村岡局が隠棲し浄土宗の寺としました。 彼女は幼いころから近衛忠熙(ただひろ)に仕え、「陽明家の清少納言」とよばれた才女です。 晩年は僧月照や西郷隆盛などと親交して尊王攘夷運動を助けました。
小さな本堂ですが、中央に阿弥陀如来像、その右隅に祀られているのが木彫の文殊坐像です。 高さ約40センチ。 生き下手な若い女性たちに、人の世を賢く、やさしく生きる道を教えてくれます。
出所:『京の福神めぐり』
≪山門≫
瀬戸内寂聴さんがここで法話をされていた印象が強いため、尼寺と誤解されている方も多いようですが、直指庵は尼寺ではありません。 受付の女性は京都文殊霊場のことをご存じないようでした。 |
≪本堂≫
本堂は珍しい茅葺屋根で入口の脇に蓑と笠が掛けられ、普通の民家のような雰囲気です。 |
≪開山堂と亀石≫
宝形造りの開山堂の中には、直指庵を開いた独照性円禅師のお墓である円塔墓が納まっています。 そしてお堂の前にある亀石が塔を護っているそうです。 |
更新日:2021/12/16